光を測り、視界を編む|第2回:鼻に乗る「ハサミ」?耳にかけられなかった最古の眼鏡の謎
13世紀、イタリア。人類はついに「手に持つ石」を卒業し、顔に乗せる「道具」としての眼鏡を発明しました。しかし、当時の眼鏡には、現代では当たり前の「耳にかけるツル(テンプル)」がまだ存在していませんでした。
こんにちは、72eyeworksです。
第2回は、眼鏡がようやく「眼鏡らしい形」になった瞬間にスポットを当てます。当時の眼鏡は「リベット・スペクタクル」と呼ばれ、2枚のレンズを鋲(リベット)で留めただけの、まるでハサミのような構造をしていました。
「痛くても外せない」知性の象徴
耳にかけるという発想がなかった時代、人々はどうやって眼鏡を固定していたのでしょうか?
- 鼻を力ずくで挟む: フレームの弾力を利用して、鼻をギュッと挟み込んで固定していました。当然、痛いですし、下を向くとすぐに落ちてしまいました。
- 素材のこだわり: 鉄、真鍮、そして贅沢品としては「骨」や「角」が使われていました。重い素材を鼻だけで支えるのは、まさに修行のようでした。
- 特権階級の証: これほど不便でも、眼鏡は「博識」であることの象徴。肖像画に描かれる聖職者や学者は、こぞってこの不自由な眼鏡を鼻に乗せ、自らの知性を誇ったのです。
視力測定の歴史Q&A(第2回:中世編)
Q:度数はどうやって選んでいたのですか?
A:今の「検眼」のような概念はありません。露天商に並んでいる眼鏡を片っ端からかけ、自分が一番見えるものを選ぶ「現物合わせ」が基本でした。
Q:ツルがないのに、どうして耳にかけようと思わなかったのでしょう?
A:当時の帽子やカツラ、あるいは「顔に異物を引っ掛ける」という感覚自体がまだ未発達だったと言われています。ツルが登場するまで、なんと400年以上もかかっています。
Q:現代の「鼻あて(ノーズパッド)」の重要性がわかりますね。
A:その通りです!現代の私たちが快適にメガネをかけていられるのは、鼻にかかる圧力を分散させるクリングスやパッドの進化のおかげ。13世紀の人々が見たら、腰を抜かすほど感動するはずです。
まとめ:不自由さが生んだ、見るための情熱
鼻を挟む痛みに耐えてまで文字を追った先人たち。その「知りたい」という情熱が、今の快適なアイウェアへと繋がっています。72eyeworksでは、そんな歴史に感謝しつつ、現代の技術で「全く痛くない」最高のフィッティングを提供します。
次回は15世紀。一冊の本が世界を変え、メガネの需要を爆発させた「活版印刷」の物語です。お楽しみに!
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