厚み、重さ、視界の悩み。|第3回:フレーム選びの黄金律「PD(瞳孔間距離)とボクシングシステム」。厚みを最小限に抑えるための方程式
「高いレンズを選んだのに、思っていたより厚くなった……」。そんな悲劇を防ぐために知っておくべき、たった一つの真実があります。それは、レンズの薄さを決める主役はレンズの銘柄ではなく、実は「フレームのサイズ」だということです。今回は、プロがフレーム選びで密かに行っている「計算」の裏側を公開します。
こんにちは、72eyeworksです。
第3回は、強度近視の眼鏡作りにおける「設計の肝」ともいえる、フレームサイズと瞳の位置のお話です。ここを間違えると、どんな超高屈折レンズを使っても厚みを隠すことはできません。キーワードは「PD」と「ボクシングシステム」です。
あなたの「PD(瞳孔間距離)」を知っていますか?
PDとは、右の瞳の中心から左の瞳の中心までの距離のことです。強度近視の眼鏡において、このPDとフレームのサイズがどれだけ「一致」しているかが、仕上がりを180度変えてしまいます。
- レンズは外側ほど厚くなる: 近視用レンズは中心が最も薄く、外側(耳側)にいくほど反り返るように厚くなります。
- 「偏心(へんしん)」の罠: フレームが瞳に対して大きすぎると、レンズの中心を瞳の前に持ってくるために、レンズを内側に寄せて削る必要があります。すると、本来カットされるはずだったレンズの「最も厚い部分」がフレームの中に残ってしまうのです。
「ボクシングシステム」という共通言語
眼鏡フレームのテンプルの内側を見ると、「46□20」といった数字が刻まれています。これが世界共通の測定基準「ボクシングシステム」です。
Q:46□20とはどういう意味ですか?
A:最初の数字「46」はレンズ1枚の横幅、次の「20」は左右のレンズの間の距離(ブリッジ幅)を指します。この2つを足した「66」という数字が、フレームの設計上の中心距離(FPD)となります。
Q:なぜその数字が重要なのですか?
A:お客様のPD(例えば64mm)と、フレームのFPD(66mm)の差が小さければ小さいほど、レンズの厚い部分をバッサリと切り落とすことができるからです。この差を最小限にするフレーム選びこそが、強度近視における「黄金律」なのです。
まとめ:デザインの前に「サイズ」で絞り込む
強度近視の方が「なんとなく選んだ大きめのフレーム」は、薄く仕上げるための最大の敵になります。まずはご自身のPDを正確に測定し、それに見合った「ボクシングシステム」を持つフレームの中から、お気に入りのデザインを見つける。この順番を守るだけで、出来上がりのレンズの厚みは数ミリ単位で変わります。
72eyeworksが「お客様に似合う」だけでなく「お客様の度数に合う」フレームを厳選してお示しするのは、この物理の方程式を最適化するためです。
次回、第4回は**「レンズの厚みを決める『屈折率』の真実」**。1.60、1.67、1.74……数字が大きければ本当にいいのか?素材の選び方について解説します。お楽しみに!
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