厚み、重さ、視界の悩み。|第9回:強度近視の眼鏡を長持ちさせる『メンテナンス』の極意
強度近視のメガネは、薄型化のために非常にデリケートで高価なレンズが使われています。だからこそ、日々の扱い方ひとつで寿命や快適さが大きく変わります。プロが教える、愛着ある一本を長持ちさせるための極意を解説します。
こんにちは、72eyeworksです。
強度近視シリーズ第9回の今回は、お仕立てしたメガネを最高の状態のまま、少しでも長く使っていただくための「メンテナンス(お手入れ)」のお話です。
これまでフレーム選びやレンズ設計について熱く語ってきましたが、どんなに完璧に仕上がったメガネも、毎日の扱い方が間違っていると、その性能は一気に低下してしまいます。特に、デリケートな超高屈折レンズを使う強度近視の方に、絶対に守っていただきたいポイントをまとめました。
なぜ、強度近視のメガネは「扱い」が重要なのか?
強度近視のメガネは、一般的なメガネ以上に日々の丁寧な扱いが要求される理由が、主に二つあります。
- レンズが非常に高価であること: 1.74や1.76といった超高屈折レンズや、歪みを極限まで抑えるカスタムコートレンズは、大変高精度でデリケートなコーティングが施されています。傷がついてしまうと、そのクリアな視界が台無しになり、買い替えのコストも大きくなります。
- 「1mmのズレ」が見え方に直結すること: 第3回や第6回でお話しした通り、強度近視はレンズの中心と瞳の位置がぴったり合っているからこそ、歪みのない薄い視界が得られます。フレームが少しでも歪むと、見え方や目の疲れやすさにダイレクトに影響してしまいます。
今日からできる!長持ちさせる3つの鉄則
1. 「絶対に」片手で掛け外しをしない
急いでいる時など、つい片方のつる(テンプル)を持って外していませんか?これはフレームを左右非対称に歪ませ、ネジの緩みや破損を招く最大の原因です。必ず「両手で、水平に」掛け外しをしてください。
2. お湯・熱は厳禁。洗う時は「常温の水」で
お風呂に入るときにそのままかけっぱなしにしたり、寒いからとお湯で洗ったりするのはNGです。プラスチックレンズは熱で膨張するため、表面の反射防止コートが一瞬でひび割れて(クラック現象)しまいます。洗う時は必ず「常温の水」と「薄めた台所用中性洗剤」を使用してください。
3. レンズを「下」にして置かない
テーブルや棚に置くとき、つるを畳んでレンズの凸面を下にして置いていませんか?どんなに硬い傷防止コートが施されていても、接地面とのわずかな摩擦で細かな傷がついてしまいます。置くときは「つるを開いて、逆さまに(レンズを上に向けて)」置くのが鉄則です。
強度近視のメンテナンスQ&A
Q:レンズが汚れたとき、メガネ拭きでそのまま拭いても大丈夫ですか?
A:いいえ、お勧めしません。乾いたレンズの表面には、目に見えないほど微細な砂埃や花粉が付着しています。その状態でこすると、埃が「研磨剤」の役割を果たしてレンズを傷つけてしまいます。まずは水でさっと埃を洗い流し、ティッシュで優しく水分を押さえてから、最後に仕上げとしてメガネ拭きで拭き上げるのが正しい手順です。
Q:最近、メガネが少しズレやすくなってきた気がします。
A:フレームのネジが緩んできたり、日常の掛け外しでフレームが徐々に広がってきているサインです。強度のレンズは重みがあるため、ズレると見え方の違和感に繋がります。ぜひ、お早めに店頭へ精密フィッティング(再調整)をしにお持ちください。
まとめ:愛着を持って、永く育てる
メガネは、一度作ったら終わりではありません。お仕立てした時の最高の見え方をキープするために、日々の優しい扱いと、定期的なプロによる点検(里帰り)をぜひ習慣にしてください。72eyeworksでご購入いただいたメガネの再調整やクリーニングは、いつでも無料で承っております。
次回、いよいよシリーズ最終回!第10回は「鏡を見るのが楽しくなる一本を、北鴻巣で。」。コンタクトからメガネへと戻りたくなる、私たちの強度近視プロデュースのすべてを総括します。お楽しみに!
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