第5話｜似合う眼鏡を探すデザイナー（機能と個性を結ぶ一本）

北鴻巣駅の東口から細い路地を抜けると、外とは別の時間が流れているような小さな店がある。
72eyeworks（セブンツーアイワークス）。温かな光と、静かに佇む厳選されたフレームたち。
ここは、単に「よく見える」だけでなく、「どう見られたいか」というデザインの哲学に出会う場所。

ウェブデザイナーのシミズは、眼鏡選びにいつも悩みを抱えていた。

「仕事柄、一日中PCを見ていますが、デザインも譲れないんです。
今使っているフレームは重くて疲れるし、どうも自分の一部になっていない気がして……」

彼は、自分の感性に合う、機能的でありながらも顔立ちを引き立てる“唯一の一本”を探していた。

店主は、シミズの仕事のスタイル、普段の服装、そして「理想とする自分のイメージ」についてじっくりヒアリングを行った。

「フレームは、お顔を引き立てるデザインであるべきです。
機能性とファッション性は、決して相反するものではありません。」

そう言いながら、店主は静かにシミズの顔立ちを見て、数本のフレームを選び出した。
その中で手に取ったのは、日本のブランド999.9（フォーナインズ）。

「このブランドは、日本人の骨格を徹底的に研究し、
機能性を追求した結果、機能そのものが美しさを生み出すデザインに行き着きました。
装飾ではなく、掛け心地という性能が、見た目の洗練を支えています。」

シミズはフレームをそっとかけてみた。
その瞬間、鼻への負担がなく、耳まわりも驚くほど優しい。自然と、目が見開かれた。

隣でアヤが、テンプル（つる）の構造を指差して説明する。
「レンズの度数だけでなく、このフレームが顔にフィットする構造こそが、一日の終わりまで疲れない秘訣です。
これなら、シミズさんのプロフェッショナルな印象にも寄り添えますね。」

鏡の中で、シミズは新しい自分と向き合った。
以前の眼鏡で感じていた“装っている感”はなく、まるで新しい皮膚のように顔に馴染んでいる。

店主が静かに言った。
「最高の眼鏡は、“かけている”ことを忘れさせることです。
その上で、あなたの個性を最大限に引き出す。
それが、私たちの考える体験設計です。」

新しい眼鏡を手にしたシミズの背筋は、来た時よりもピンと伸びていた。
それは、自分に完璧にフィットする道具を手に入れた、プロの確信だった。

👓 使用モデル： 999.9（フォーナインズ）のフレーム＋PCワークに合わせたNikonレンズ
🎨 テーマ： 機能性の追求から生まれるデザイン、唯一無二の掛け心地。

では、今日もよろしくお願いします。